非日常

いつものように橋を渡ろうとしたら
1台の車が橋の入り口を塞ぎ
警棒を持った全身雨合羽の人が立っている。
暴風警報が発令されているから通行止め。
当たり前といえば当たり前だけど
それほど風雨が強くないと感じていたからか
習慣でここまで来てしまった。
早朝の暗い時間で車も少なく
橋も渡れない。
というだけで随分非日常。

車で走ると
葉っぱや木の枝や
何かのかけらがいっぱい落ちている。
看板の蛍光灯がぶら下がって風に揺れていたりと
それほど被害のないこの地域でも
台風の痕跡が残ってる。

私の心象風景にも似ているかも。
考えてみると事故のときから
ずっと非日常で生きているみたいだ。

非日常が普通になって
そのなかでの日常は作られていくけれど
事故以前の日常は
多分もう取り戻せない。
そのことを悲しく思いながら
いつしか非日常が当たり前になっていく。



2009.10.08





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