幼友達

もう二十年近くなるが
ずいぶん昔の友達に
会うことができた
どうしてるのか気になっていたのだが
そのどうしているかは
どんな生き方をしているのだろうかと言うことなのだが

ずいぶん昔のことなのだが
その友達と
夜遅くまで毎晩話し合ったことがあった
私の青春時代ということであるが
どんな人生を送るのか何になるのかなど
冬にストーブを囲みながら話し合ったものである

あの頃お互いずいぶんタバコも吸っていたような気がする
部屋の中は煙が立ちこめて目が痛かったような記憶がある
飲めない酒も酌み交わしていたような気がする

さて二十年ぶりに会った彼は
陶芸家として少しは世に知られるようになり
自分の仕事場も山の中に持っているのである

昔からそういうものを作ることが好きな男だった
「死ぬまで作るんだ」
と言っていた
食べていかなければならないことが
プロとしてのまた生活者としての緊張感を部屋に漂わせていた

とにかく僕はとても嬉しくなり
次の日もバイクを飛ばして訪ねていったのである
山の中にひっそりと
一人だけの仕事場がその日もあり
彼はそこで静かに粘土を形にしていた

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