今日の空のように

聞こえがよくなくて
人の話をいい加減に聞いているから
いつまでたっても
本当のことがわからないということが
けっこうある。

でも日が経てば
本当のことだと思ったのは何なのか
何について疑問に思っていたのか
忘れてしまうんだ。

忘れるということは
自分にとって
あまり重要なものではないという
ことでもあるけれど

心の奥底に
引っかかるものがあるのか
いつまでたっても
遠ざからないものが
あるような気がしないでもない。


漠然と思っているようなことは
たいしたことではないのかな
と思いつつ

全てを知ることなく
過去に流しているもののなかに
大切なことが埋まっているのではないかと

ふと
曇った灰色の空を眺めながら
思ったりもする。

2006.5.27



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