魂を運ぶ

遮断機が下りて
踏み切りの前で 立ち止まる。

あちらからの電車がこちらに向かい、
こちらからの電車があちらへ向かう。

夕方の時間だけれども
まだ
立っている人はいない
二両編成の小さな電車。

目の前を過ぎる電車は
まるで 魂を運んでいるよう。
不思議な感覚。

まあ
魂には違いないか。

私も
自転車に乗った
ひとつの魂。

2006.5.29





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